【第4回講座紹介】ベストコンサルト

今回のまちゼミでは「マンション給排水管の維持管理について」をお話しします。

マンションの給水管の共用部と専有部は一般的に給水管の内側が塩化ビニルで覆われている塩化ビニルライニング鋼管製です。
給水管の直管部はビニルライニングされているので腐食しませんが、平成7年位以前のマンションでは継手部分の一部分はコーティングされてなく、水に接している構造になっていますので継ぎ手の接合部が、サビで年々、腐食が酷くなり、しまいには穴が開きます。

したがいまして、サビによる腐食が徐々に進行し、そのままにしておくと、築25年位より「サビによる赤水」が発生し、その後「階下への水漏れ」「水の出が悪い」という現象が現れ始めます。
　排水管は年々、さびてくる「亜鉛メッキ鋼管製等」を使用している場合も多く、給水管と同様にサビによる水漏れが発生し、給水管と同様の問題が生じますが、排水管の立て管は室内の壁の中に配管されており、交換工事は非常に大変なので、簡単に、交換するわけにはいきません。
したがいまして、「亜鉛メッキ鋼管製」の排水管の場合「研磨ライニング」のような延命工事を築20年程の早めに行なうことが大事です。

築20年経過の 給水管の継手部分	築20年時点の研磨 ライニング施工の給水管	築30年の排水管のサビにて、 交換が必要です

ネジ部分がライニングがカバーされてなく、水に接触しており、上の給水管のようにサビる	築20年のキングスコートの給水管の抜管の縦割。右手においてはサビが進んでいることが分かる。左手は酸で洗い、サビ取りで、管に穴があいているのが分かる。

問題なのはサビによる赤水の発生・水漏れの発生がないようにするには今後、どのような維持管理をしていくのがよいか、築15年位の時点で管理組合において勉強し、検討し、具体的維持管理方法について総会等で説明し、少しでも多くの組合員の方に理解して頂き、話しあえる土壌を養っておくことです。